ママさん
アロマを日頃使っているけれど、今一度、注意点を確認したい!
そして、家族にも使ってあげたいな。
日常のストレスケアやリフレッシュとして、アロマが身近になり、利用する人も増えてきました。
アロマの効果を最大限に引き出すためには、正しい使い方を理解しておくことが重要です。
まちがった使い方をしてしまうと、思わぬトラブルを引き起こすことも。
今回は、アロマについて避けるべきNG行為について、よくある質問を交えて解説します。
安全にアロマを利用するためのポイントを押さえていきましょう!
精油を直接肌に塗ってはいけない
精油は希釈して使う
精油はひじょうに高い濃度の植物エッセンスです。
直接、肌に塗ると刺激が強すぎるため、肌にトラブルが起きるリスクがあります。特に、肌のかぶれや炎症、かゆみ、さらには化学火傷の原因になることも。
精油を肌に使用するためには、必ずキャリアオイル(ホホバオイルやスイートアーモンドオイルなどのマッサージ専用の植物油)で希釈する(薄める)ことが大切です。
あらかじめ精油がキャリアオイルとブレンドされた『ブレンドオイル』もあります。
精油と同じ色の遮光瓶で売られていることが多いので、キャリアオイルとブレンドされているかどうかを確かめて購入しましょう。
顔用のマッサージオイルに使う場合は、0.5〜1%(5mlに対して1滴)
ボディマッサージ用もしくは体の一部分(お腹だけ、肩まわりだけなど)に使う場合は、1%〜3%(目安:全身用20mlに対して4滴〜12滴)でブレンドしましょう。
バスオイルとして精油を入れる際もキャリアオイルを忘れずに
油に溶ける性質を持つ精油は、お風呂のお湯にすぐ溶けてくれません。
そのまま、入浴すると、精油の原液が表面に浮いてしまい、そこに肌が触れる状態になるので、肌を刺激する恐れがあります。
5mlのキャリアオイルに3滴程度の精油を混ぜてから使いましょう。
塩を入れる場合も、塩と精油は混ざりにくいので、キャリアオイルをブレンドしてみてくださいね。
吸入に使う場合の注意
呼吸器のトラブルを緩和させたり、リラクゼーションの目的で精油を吸入する方法があります。
お湯を張ったボウルに、精油を1〜2滴垂らし、タオルなどをかぶって、精油の混ざったスチームを吸い込むというやり方ですが、熱湯に精油を垂らした直後は、立ち上る蒸気に乗って精油が一気に拡散されるので、顔を近づけないようにすることが大切です。
はじめに精油の拡散を一旦逃がしてから、タオルをかぶって吸入するのをおすすめします。
目は必ず閉じて、粘膜を刺激しないようにします。
10分を目安に行ってみてください。
精油のスチームの中で、息を吸うことばかりに集中しすぎてしまうと苦しくなってしまうので、穏やかなスチームを肌に感じながら、その中でゆっくりと深く呼吸しましょう。
精油は飲用しない
精油は植物の香りや成分を凝縮したもので、わずか数滴でパワフルに効果を発揮してくれます。
飲用として体に取り込むと、過剰摂取になりやすく、消化器官を強く刺激しダメージを与えるばかりか、中毒症状を引き起こすことがあります。
安全にアロマセラピーを楽しむためには、芳香浴やマッサージとして活用します。
精油は基本的に外用専用。
体の中から健康でいるために、日々のバランスのとれた食事、睡眠、適切な水分補給、ストレスを溜めないことなども、見直してみてくださいね。
妊娠中、疾患がある場合、高齢者へのアロマ使用は注意が必要!
妊娠中、疾患がある場合、高齢者に対してアロマセラピーを行う際には、特に慎重さが求められます。
それぞれのケースで注意すべき点について詳しく説明します。
1. 妊娠中のアロマセラピー
妊娠中は母体や胎児に対して特に注意が必要です。精油にはホルモンや血流に影響を与える成分が含まれているため、選択する精油や使用方法に慎重さが求められます。
注意点:
- 避けるべき精油:妊娠中に避けるべき精油には、子宮収縮を引き起こす可能性があるものや、ホルモンバランスに影響を与えるものがあります。例えば、クラリセージ、ジャスミン、ローズマリー、セージ、タイム、ペパーミント、シナモン、クローブなどの精油は、妊娠中は使用を避けるべきとされています。
- 初期(妊娠3ヶ月まで)は特に注意:妊娠初期は特に流産のリスクが高いため、強い刺激を持つ精油の使用は避けるのが良いとされています。この時期は、精油の使用自体を控えるのが安全です。
- 低濃度で使用:妊娠中は皮膚が敏感になることがあるため、使用する精油は通常よりもさらに低濃度に希釈する必要があります。通常、1%以下の濃度に希釈することが推奨されます。
- 芳香浴が安全な選択肢:精油をディフューザーなどで使用する芳香浴は、直接皮膚に触れないため、比較的安全です。しかし、使用する精油の種類には依然として注意が必要です。妊娠中でも使用が比較的安全とされている精油には、ラベンダー、カモミール、フランキンセンス、ネロリなどがあります。
妊娠中に比較的安全な精油:
- ラベンダー
- カモミール
- フランキンセンス
- ネロリ
2. 疾患がある場合のアロマセラピー
疾患を持つ方に対してアロマセラピーを行う場合は、精油の選択や使用方法が疾患の症状や治療に悪影響を与えないよう、慎重に考慮する必要があります。治療中や薬を処方されている方は、まず医師に相談しましょう。
注意点:
- 高血圧:高血圧の人は、血圧を上昇させる可能性がある精油を避ける必要があります。例えば、ローズマリー、タイム、ヒノキ、セージなどは血圧を高める可能性があるため使用を控えるべきです。
- 喘息や呼吸器系の疾患:喘息や呼吸器に疾患がある人は、強い香りや刺激のある精油が発作を誘発する可能性があります。ユーカリやペパーミントなど、呼吸を助けるとされる精油も、逆に症状を悪化させることがあるため、慎重に使用する必要があります。芳香浴の際には低濃度で使用し、発作を起こさないように様子を見ながら使うことが重要です。
- てんかん:てんかんの発作を引き起こす可能性がある精油(ローズマリー、フェンネル、ヒソップなど)は避けるべきです。これらの精油は神経に刺激を与える可能性があるため、発作のリスクが高まる恐れがあります。
- 糖尿病:糖尿病患者は、血糖値に影響を与える可能性がある精油に注意が必要です。例えば、シナモンやローズマリーの精油は血糖値に影響を与える可能性があるため、注意して使用するか避けるのが賢明です。
3. 高齢者へのアロマセラピー
高齢者は、加齢による身体機能の低下や、複数の持病、薬の服用などの影響を考慮しながらアロマセラピーを行う必要があります。皮膚の感受性が増し、免疫機能や代謝機能が低下しているため、精油の影響が若年者よりも大きくなる可能性があります。
注意点:
- 低濃度で使用:高齢者の皮膚は薄く、敏感であるため、精油の濃度を低めにすることが大切です。通常、0.5%〜1%程度の希釈が推奨されます。敏感肌の反応やアレルギー反応が出ないかどうか、パッチテストを行うことが特に重要です。
- 持病や薬の影響:高齢者はしばしば複数の薬を服用しているため、精油と薬物の相互作用に注意が必要です。例えば、抗凝血薬を服用している場合は、クローブやシナモンなどの血行促進作用のある精油は避けるべきです。
- 鎮静効果のある精油の慎重な使用:高齢者は代謝が遅いため、鎮静効果のある精油(ラベンダー、カモミールなど)を使用する場合、少量でも強い効果が出る可能性があります。過度の鎮静作用は転倒などのリスクを高めるため、慎重に使用する必要があります。
高齢者に適した精油:
- ラベンダー(鎮静作用)
- ローマンカモミール(リラックス、抗炎症)
- フランキンセンス(呼吸を深める効果)
高齢者のケアホームで、アロマハンドマッサージをさせていただいた時に、ほのかな芳香の中でおしゃべりをしながら、「普段と違った時間が楽しかった」とのお声をいただいたことがありました。
注意事項を守って行えば、高齢者にもアロマで有意義な時間を過ごしていただくことができます。
マッサージをする側もリラックスして、行ってくださいね!
子供やペットのいる家庭でのアロマは慎重に!
子供やペットがいる家庭でアロマセラピーを行う際は、特に慎重な対策が必要です。
子供やペットは大人に比べて身体が敏感で、精油の強い香りや成分が健康に悪影響を与えることがあるため、安全な使用方法を守ることが重要です。
具体的な対策を詳しく説明します。
1. 子供へのアロマセラピーの注意点
使用する精油の選択
子供には特定の精油が安全ではない場合があります。特に新生児や幼児には、精油の使用は避けるか、専門家の指導のもとで使用することが推奨されます。子供に対して使える精油は非常に限られており、年齢に応じて適切な精油を選ぶ必要があります。
- 避けるべき精油:ユーカリ、ペパーミント、ティーツリー、ローズマリー、クローブ、シナモンなどは、呼吸器や神経系に刺激を与える可能性があり、子供には危険です。
- 使用可能な精油(年齢に応じて):ラベンダー、ローマンカモミール、フランキンセンスなどは、比較的安全な精油とされていますが、非常に低濃度で使用する必要があります。
低濃度での使用
子供の皮膚は大人に比べて非常に敏感であるため、精油は必ず低濃度で使用します。一般的には、子供用の希釈率は0.5%以下が推奨されます。例えば、10mlのキャリアオイルに対して精油を1滴未満に抑えるのが目安です。
芳香浴の注意
精油をディフューザーで使用する際、子供の部屋や閉め切った場所で強い香りを焚くのは避けましょう。子供の呼吸器は発達途中のため、強い香りが呼吸器に負担をかけることがあります。ディフューザーの使用時間は短時間(約15〜20分)にし、換気を十分に行いましょう。
直接塗布は避ける
子供の皮膚は非常に敏感で、精油を直接肌に塗布することは避けましょう。マッサージやクリームに精油を混ぜる際は、必ずキャリアオイルで希釈し、特に敏感肌の子供にはパッチテストを行うようにしてください。
年齢に応じた使用
精油の使用は、生後3ヶ月までは基本的に避け、生後6ヶ月以降も非常に慎重に行うべきです。一般的に、2歳以下の子供には芳香浴が最も安全な使用方法で、皮膚への塗布や精油の内部使用は避けるべきです。
2. ペットへのアロマセラピーの注意点
ペットに安全でない精油
ペット、特に犬や猫、鳥などは、精油の成分を代謝する能力が低く、特定の精油は非常に有害となる可能性があります。猫にとって特に有害な精油が多く、使用には十分な注意が必要です。
- 猫に有害な精油:ティーツリー、ユーカリ、ペパーミント、シトラス系(レモン、オレンジ、グレープフルーツなど)、クローブ、シナモンなど。猫はこれらの精油に含まれるフェノールやテルペンを代謝できず、中毒を引き起こす可能性があります。
- 犬に有害な精油:ティーツリー、ペパーミント、シナモン、クローブなど。犬も猫ほどではありませんが、特定の精油に敏感です。
芳香浴での使用に注意
ペットがいる家庭でディフューザーを使う場合、ペットが自由に部屋を出入りできるようにしておきましょう。閉め切った部屋で精油を焚くと、ペットは逃げられずに有害な成分を吸入するリスクがあります。
また、長時間の使用を避け、換気をしっかり行うことが大切です。
ペットの体に直接塗布しない
ペットの皮膚に直接精油を塗ることは非常に危険です。ペットは自分の体を舐める習性があり、精油を体内に取り込んでしまうことがあります。これにより、肝臓や腎臓にダメージを与える可能性があります。
ペット用アロマの専門知識を持つ専門家に相談
ペットに対してアロマセラピーを行いたい場合は、必ずペット用のアロマセラピーに詳しい専門家に相談してください。犬や猫は人間と異なる代謝を持つため、人間にとって安全な精油がペットには有害となることが多々あります。
3. 子供やペットがいる家庭での共通の対策
精油の保管に注意
精油を子供やペットが誤って触れたり飲み込んだりしないよう、しっかりと保管することが大切です。精油は高濃度のため、少量でも中毒を引き起こすことがあります。特にペットは、好奇心から精油のボトルを噛んでしまうことがあるので、しっかりと手の届かない場所に保管しましょう。
精油の安全な取り扱い
精油を扱う際には、必ず使用前にラベルを確認し、子供やペットに対して使用しても安全な種類かどうかを確かめることが重要です。また、希釈率にも十分に注意し、使用量を過剰にしないように気をつけましょう。
精油を拭き取る
万が一、精油が子供の手やペットの体に付着してしまった場合は、すぐに洗い流すか、キャリアオイルで拭き取ってください。水だけでは十分に精油を除去できないため、キャリアオイルで希釈してから拭き取ることをおすすめします。
光毒性のあるカンキツ系精油を日中に使用しない
光毒性(フォトトキシシティ、phototoxicity)とは、特定の物質が肌に存在する状態で紫外線(特にUVA)の影響を受けることで、皮膚にダメージを与える反応のことです。この現象は、特定の植物や精油に含まれる化合物(たとえばフロクマリン類)が、紫外線に反応して起こります。
光毒性はこうして起きる
光毒性は、以下のようなメカニズムで発生します:
- 感作物質が皮膚に塗布される:フロクマリン類などの光感作物質が肌に塗布されると↓
- それが紫外線にさらされる:その状態で紫外線(特にUVA)にさらされると、物質が光と反応し、フリーラジカルなどの有害な反応生成物を生じます↓
- その結果、皮膚の損傷:これらの生成物が皮膚細胞を傷つけ、炎症、やけど、色素沈着といった症状を引き起こす可能性があります。
光毒性による症状
光毒性が引き起こす症状は、以下のようなものです:
- 紅斑(赤み)
- 炎症や水ぶくれ
- やけどのような痛み
- 色素沈着(シミや色むら)
これらの症状は、通常日光に当たった数時間から数日後に現れ、長引く場合もあります。
光毒性を引き起こす代表的な物質
精油の中で光毒性を持つ成分は、特にフロクマリン類が多いです。以下の精油がよく知られています:
- ベルガモット
- レモン(圧搾法精油)
- ライム
- グレープフルーツ
- アンジェリカ
*蒸留法で抽出されたレモン精油にはフロクマリンはほとんど含まれないため、光毒性度が低いとされています。
光毒性の予防
光毒性を避けるためには、以下の点に注意することが重要です:
- 光毒性を持つ精油を使用した後は日光に当たらない:特に使用後12〜24時間は直射日光を避けることが推奨されます。
- フロクマリンフリーの精油を使用する:ベルガプテンなどのフロクマリンを除去した「フロクマリンフリー」精油が存在します。
- 衣服で肌をカバーする:精油を使用した部位はしっかりと衣服で覆うか、日焼け止めを使うことも有効です。
マッサージにカンキツ系精油を使う場合、日差しの強い時期は、夕方以降にリラックスとして用いるのがオススメです。
精油の正しい保管方法
精油を正しく保管することは、その品質を長く保つために非常に重要です。精油は揮発性が高く、光や温度、空気に敏感なので、以下のポイントに従って保管するとよいでしょう。
1. 遮光性のある容器に保管
精油は光に弱いため、通常は遮光性のある瓶(琥珀色や青色のガラス瓶)に入れて保管します。透明な容器では光が透過して精油が劣化しやすくなるため、必ず暗い色の瓶を使用しましょう。
2. 密閉する
精油は空気に触れることで酸化しやすくなり、品質が劣化します。そのため、使用後はキャップをしっかりと閉め、できるだけ空気に触れないように保管することが大切です。
3. 冷暗所で保管
精油は高温や直射日光に弱いので、常温でも温度が安定していて暗い場所(引き出しやキャビネットの中など)に保管するのが理想的です。夏場など温度が上がる場合は、冷蔵庫で保管することも有効です。
- 冷蔵庫のドアポケットなどに保管すると、温度が安定していて酸化を防ぐことができます。
- 冷蔵庫で保管する場合は、取り出した後、使用前に室温に戻してから使うと、結露による水分が瓶の中に入るリスクを減らせます。
4. 子供やペットの手が届かない場所に保管
精油は濃縮された成分で、誤って飲み込んだり肌に触れると危険な場合があります。特に小さなお子さんやペットがいる家庭では、高い場所や鍵のかかる場所に保管してください。
5. ラベルを確認して期限を守る
精油には酸化しやすいものもあり、時間が経つと品質が落ちることがあります。特に柑橘系の精油(レモン、オレンジ、グレープフルーツなど)は酸化しやすいため、開封後は6〜12か月以内に使い切るのが望ましいです。
- 他の精油(ウッディ系やスパイス系)は長持ちするものもあり、適切に保管すれば数年持つ場合もありますが、長期保存すると香りが変化することもあります。
6. 異なる種類の精油は分けて保管
精油の中には非常に強い香りを持つものがあり、長期間近くに置いておくと互いに影響を与え合うことがあります。可能であれば、同じ系統の精油同士を一緒に保管するか、密閉性の高い容器に入れておくとよいです。
火気厳禁
でぃ精油には引火性があるため、火のまわりで使わないようにしましょう。
また、精油をディフューザーなどの電気器具に入れて使う場合は、水まわりに設置しないようにします。
高濃度、長時間での使用はNG
高濃度の精油を長期間使用することができないのは、以下の理由からです。精油は非常に濃縮された強力な成分を含んでおり、正しく使わないと健康や安全に悪影響を及ぼす可能性があるためです。
1. 皮膚への刺激や感作のリスク
高濃度の精油を肌に長期間使用すると、以下のようなリスクが高まります:
- 皮膚刺激:精油の多くは非常に強力で、希釈せずに使用すると皮膚に炎症や赤み、かゆみを引き起こすことがあります。
- 感作(アレルギー反応の誘発):高濃度の精油を長期間使用することで、体がその成分に敏感になり、アレルギー反応(皮膚炎やじんましん)が引き起こされる可能性があります。一度感作が起こると、その精油を少量でも使うたびに反応することがあり、使用が難しくなります。
2. 毒性の蓄積
精油の中には、長期使用や高濃度使用によって毒性が蓄積する可能性のある成分を含むものがあります。例えば:
- フェノール類(クローブやオレガノの精油など)は強力な成分を含み、長期間使用すると肝臓や腎臓に負担をかけることがあります。
- ケトン類(ローズマリーやセージなど)も高濃度で長期間使用すると、神経毒性を持つ可能性があると言われています。
3. ホルモンへの影響
一部の精油には、ホルモンに似た作用を持つ成分が含まれています。これらを長期間にわたって使用すると、ホルモンバランスに影響を与えることがあります。たとえば:
- クラリセージやフェンネルなどの精油には、エストロゲン様作用があり、過剰に使用するとホルモンバランスを乱す可能性があります。
4. 呼吸器への影響
高濃度の精油を長期間にわたり吸入することは、特に敏感な人や子供、ペットにとって呼吸器への刺激となり、咳や喉の痛み、喘息のような症状を引き起こす可能性があります。
5. 精神的な影響
精油は精神的な作用も持っているため、長期間の使用が精神状態に影響を与えることがあります。例えば、鎮静作用のある精油(ラベンダーやカモミールなど)を長期間にわたり高濃度で使用すると、眠気や集中力の低下、過度なリラックス感を引き起こすことがあります。
6. 環境への適応と効果の低下
高濃度の精油を長期間使用すると、体がその精油に慣れてしまい、最初の頃に感じていた効果が薄れてしまうことがあります。これは、嗅覚が刺激に対して鈍感になるためです。また、精神的にも「依存」や「慣れ」が起こり、効果を感じにくくなることがあります。
精油の使用は、2週間〜1ヶ月程度使ったら、しばらく使用をお休みすることをおすすめします。
アロマを使うと、穏やかに効果を感じることができるでしょう。その後、必要性を感じなくなり、自然と使わなくなる、という流れはよくあることです。
それでも、体や心の不調が気になるという場合はそのまま放置せず、医師や専門家に相談しましょう。
古くなった精油は使用しない
古くなった精油を使用できない理由は、時間が経つにつれて精油の化学成分が変化し、劣化するためです。これにより、精油の安全性や効果が失われ、逆に健康に悪影響を及ぼす可能性があります。以下は、古くなった精油を使用しない方が良い具体的な理由です。
1. 酸化によって成分が変化してしまう
精油は、空気(酸素)に触れると酸化します。酸化が進むと、精油の成分が変化し、新たな化合物が生成されることがあります。これにより、元々の精油の効果が弱まったり、まったく異なる作用を持つことがあります。
- 酸化した精油は、特に皮膚への刺激が強くなり、アレルギー反応や皮膚炎の原因になることがあります。
- 柑橘系の精油(レモン、オレンジ、グレープフルーツなど)は特に酸化しやすく、比較的早く劣化するため、使用期限が短くなります。
2. 効果の低下
古くなった精油は、元々持っていた治癒効果やリラクゼーション効果が失われることが多いです。精油の成分が分解・変質することで、期待していた効果を得ることができなくなり、逆に不快な香りや効果の欠如を感じることがあります。
3. 香りの変質
精油は時間が経つと、香りが変化してしまいます。古くなった精油は、酸化した特有の嫌な臭いや刺激のある香りに変わることがあり、アロマセラピーとしてのリラクゼーション効果が損なわれます。また、変質した香りを嗅ぐことが不快に感じられることもあります。
4. 保存期間の目安
精油の保存期間は、精油の種類や保管状態によって異なりますが、一般的には以下の期間が推奨されています:
- 柑橘系の精油(レモン、オレンジ、グレープフルーツなど):6〜12か月
- フローラル系の精油(ラベンダー、ゼラニウムなど):1〜2年
- ウッディ系の精油(サンダルウッド、シダーウッドなど):2〜3年
ただし、精油は適切に保管されている場合でも、時間が経つと成分が劣化するため、保存期限を守り、香りや見た目に変化がある場合は使用を避けるのが安全です。
7. 適切な廃棄方法
古くなった精油は、環境や健康に悪影響を与える可能性があるため、適切に廃棄する必要があります。精油は非常に濃縮されているため、そのまま排水口に流したり、直接廃棄しないように注意しましょう。
残った精油は新聞紙などに染み込ませて、密閉できる容器に入れ、一般のゴミとして廃棄するのが推奨されます。
精油瓶の中を、無水エタノールやウォッカを使い油分を少し落として、食器洗剤で洗ってから、地域のごみ収集のガイドラインに沿って廃棄します。
まとめ:アロマ初心者必見!避けるべき8つのNG行為と対策
この記事では、主な8つの注意点について解説しました。
1、精油は直接肌には塗らずに、キャリアオイルで薄めてから体に塗りましょう。お風呂にバスオイルとして入れる際も、精油とキャリアオイルを合わせます。
吸入を行うときは、一旦立ち上る精油スチームを逃がしてから、タオルをかぶってスチームテントにすると、楽に吸入が行えますよ。
精油の飲用は消化器官や粘膜を傷つける可能性、高濃度による高刺激のためNG!
3、妊娠中、授乳中、疾患のある場合、高齢者にアロマを使う場合は、まず医師や専門家に相談をしてから。利用の際は、刺激の少ないアロマ(精油)を選び、低濃度、短期間、換気を良くして行います。
4、子供やペットのいる環境でのアロマは、精油やアロマ器具を手の届かないところへおき、換気をよくしておきます。
香りに敏感な子供、ペットのいる環境では芳香浴も強い刺激とならないように、やさしい香りをほのかに香らせる程度で。
マッサージに使う場合は、専門家のアドバイスのもと慎重に。乳幼児へのマッサージには、基本はキャリアオイルのみで。オーガニックまたはクリニカルグレードの100%天然のキャリアオイルを使いましょう。
ナッツアレルギーがある場合など、アレルギーのあるお子さんにはアレルゲンの植物由来でないか、確認します。
5、光(ひかり)毒性のあるカンキツ系精油の使ったマッサージは、日差しを受けて肌にトラブルが起きないよう、日没以降に行うか、塗布後1時間開けて外出するなど注意してください。
6、精油の保管は、直射日光、湿度を避けた場所で保管。精油を火のそばに置かないように。
7、アロマを使った芳香浴やマッサージは、同様に長時間、長期間おこなわず、そのほかのリフレッシュ法を取り入れるなど、適度に使わない期間を入れましょう。
8、古くなった精油は使わず、体に取り入れる香りは新鮮なものを。廃棄するときは、残りの精油を新聞史などに染み込ませて、通常ゴミヘ捨てる。精油瓶は、中を洗浄してから、地域のゴミ分別を元に廃棄します。
いかがでしたか?
日頃のアロマの効果を最大限に引き出すために注意点を確認して、安心、安全にアロマを楽しんでください!